Category Archives: 理事長挨拶

2018年4月

(2018年4月)
多方面へ「連携」を広げ深めましょう
理事長 井上 博之
 4月1日、診療報酬と介護報酬の改定が同時スタートとなりました。地域包括ケア推進が叫ばれる中での改定です。改定では、医科歯科連携や多職種連携が重視されています。さまざまな問題点を感じる改定内容ですが、そこで求められている「連携」には注目すべきだと思います。
宮城県保険医協会は、従前から「連携」の取り組みを重視してきました。15年にもわたって毎年開催してきた子育て支援シンポジウムは、子育てに関わるあらゆる職種や市民とともに考える場となってきました。地域医療懇談会では多職種が集まって「地域包括ケア」などのテーマで話し合ってきました。これからいっそう協力が求められる、糖尿病と歯周病をめぐる医科歯科連携の研究会も行ってきました。お口の健康を広めるために「いい歯デー市民のつどい」を消費者団体と共催で進めてきました。
 最近、介護関係者との会合の席で、「地域の会議にほとんどお医者さんが参加されない」との苦言をいただきました。「診療が忙しくてなかなか出られないのです」と言い訳をしたい気持ちになりましたが、ぐっとこらえました。これからは、忙しい合間にも、地域で連携するために努力することが重要な仕事だと、捉えなおして臨む必要があると考えます。これまで以上に、更なる連携を求めて取り組みを進めることが大事です。
 今年度、あらゆる機会を通じて「連携」の輪が広がり、交流が生まれ深まっていくよう、宮城県保険医協会の取り組みも進化させていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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2018年3月

(2018年3月)
東日本大震災から7年を迎えて
理事長 井上 博之

東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から間もなく7年になります。復興は進んでいますが、ちぐはぐさも指摘されています。目に見えるものだけではなく、見えない陰にある問題点にもしっかりと目を向けたいと思います。
 宮城県内の災害公営住宅はほとんどが完成しました。待ち望んでいたはずなのに、利用できない被災者の存在が明らかになっています。また、宮城県民主医療機関連合会の災害公営住宅訪問調査の結果によると、生活上の不安の第1は「健康の不安」、次が「将来の家賃の不安」、第3が「収入の不安」でした。そして、医療費窓口一部負担金免除を継続又は復活してほしいと答えた方は6割を超していました。被災者にとって、医療費の心配は依然大きいのです。私たち医師・歯科医師は、出会うことのない受診をあきらめている被災者の存在を忘れるわけにはいきません。すべての被災者に寄り添って、被災者の現実をリアルに捉えることが求められていると感じています。国には、医療費窓口一部負担金免除という被災者支援再開を、改めて強く求めます。
 
 医療や住まいの問題の他に、放射能汚染廃棄物の処理問題、女川原発「廃炉」要求、仙台港の石炭火力発電所問題など、復興をめぐる課題は山積しています。この間、宮城県の被災者にとって頼りになる存在となってきた「東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター」。当協会は、震災直後の結成時より参加してきました。県内の諸団体が連携し協力して課題解決に努力している、その役割は大きいものがあります。当協会だけでできることは限られています。連携・協力が大切です。震災からの復興に関わる多面的な問題に取り組む県内唯一の団体である「みやぎ県民センター」には、今後も積極的に参加していきます。
 「まだまだ復興は道半ばにある」との想いで、今後とも気を緩めないで復興支援の課題を掲げて前へ進みます。

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2018年2月

(2018年2月)
「沖縄の問題は我が事」と考え 取り組みます
理事長 井上 博之

 昨年から今年にかけて、沖縄で米軍のヘリコプター事故が頻発しています。遠い南の県での出来事と眺めているわけにはいかないと感じました。医師・歯科医師の団体としての立場をわきまえながら、日本国民の主権が脅かされ、安心して暮らせる生活が踏みにじられている事態を直視し、対処したいと思います。辺野古新基地建設をめぐる、沖縄県民の動きにも注目しています。現在行われている名護市長選挙や11月の沖縄県知事選挙にも深い関心を寄せています。
 当協会はこれまで、医師の社会的責任を果たす上で必要な政治的発言は積極的に行ってきました。最近だけではありません。戦後ずっと続いている、沖縄県での異常な事態に日本国民の一員としても、しっかりと目を向ける必要性を感じています。とりわけ、県選出の国会議員である、小野寺五典防衛大臣の「どこの国の防衛大臣?」と言いたくなるような対応には失望しています。大臣に意見が言える機会があれば、提言できるようにしたいと思います。
 米軍ヘリの部品が落下した保育園には、ネット上や直接電話でも「自作自演だろ」「基地のおかげで食っているのだからこれくらい我慢しろ」と口汚く罵る声が届いているといいます。日本中で、沖縄についての正確な情報が共有されないといけないことを示しています。必要な情報提供にも努めたいと考えています。
 全国の保険医協会・医会が学術的交流を深める場である、保団連医療研究フォーラムが、今年11月23~24日に、沖縄で開催されます。これをよい機会として、沖縄訪問の年にしていきたいと考えています。現地の視察・交流に取り組みます。

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2018年1月

(2018年1月)
もっともっと多面的に「連携」を発展させる努力をします任
理事長 井上 博之

 あけましておめでとうございます。今年はあらゆる場面で「連携」がいっそう大切になる年となると予測しています。
 当協会の活動も、さらに「連携」を意識して進めます。これまでも研究会や地域医療活動を通じて「医科歯科連携」の取り組みを進めてきました。感染症をめぐる問題や、糖尿病と歯周病の関連など、医療連携が切実に求められています。
 4月には、診療報酬と介護報酬・障害福祉等サービス報酬の同時改定があり「医療と介護・福祉の連携」もさらに求められます。国保の県単位化と地域包括ケアの推進でも連携の課題が絡まってきます。
 今年15回目の開催となる「子育て支援シンポジウムは」、子育てに関わる広範な人々の参加を得て連携を広げています。また、保険でより良い歯科医療の実現を願う「いい歯デー市民のつどい」は、医療関係団体と県内の消費者多数を組織するみやぎ生協とが協力して、運動を発展させてきました。
 東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センターに、当協会は、震災直後の結成時より参加してきました。震災からの復興が進むにつれ、問題点や課題が見えにくくなってきています。震災から間もなく7年、県内の諸団体が連携し問題にあたっているセンターとともに、被災者本位の復興支援に努めます。
 昨年12月10日、国際NGO「ICAN」(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞したことは大変喜ばしいことでした。当協会は、「核戦争を防止する宮城医師歯科医師の会」の運動を通じてICANとも関わってきました。「核戦争の防止と核兵器廃絶が現代に生きる医師の社会的責任である」との想いで、世界の反核運動との連携も発展させます。
 多方面で連携が進み、医療や社会保障の前進が得られるよう、当協会の持てる力をしっかりと発揮できる年にしたいと願っています。皆様、今年もよろしくお願いいたします。

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2017年12月

(2017年12月)
核戦争の防止と核兵器廃絶が現代に生きる医師の社会的責任
理事長 井上 博之

 今月10日、ノーベル平和賞の授賞式が行われます。宮城県保険医協会が進めてきた反核運動にもかかわりのあった、国際NGO「ICAN」(核兵器廃絶国際キャンペーン)に授与されます。今年7月に、国連の会議で成立した核兵器禁止条約に続き、大変喜ばしい出来事で、これを契機にして、平和を希求する国際世論が高まることを大いに期待します。世界の流れは、核兵器の違法化を宣言するところまできています。
 当協会は「核戦争を防止する宮城医師歯科医師の会」の事務局を担ってきました。この運動を推進してきた原点には、「人命を守る医師はいかなる戦争をも容認できない」「核戦争の防止と核兵器廃絶が現代に生きる医師の社会的責任である」(開業医宣言~保団連の医療に対する基本姿勢~より)というはっきりとした考えがあります。今回は、このことをさらに声高に主張する機会を得たという想いです。
 核兵器廃絶を求める市民社会の取り組みと連帯し、その機運をさらに盛り上げていきたいと考えています。日本政府を含め、核の抑止力に頼る勢力を包囲する取り組みも求められると思います。そういう点から、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」が大事です、核廃絶を求める何億という世論となって、国際政治を動かす力となることを願い、取り組みを強めます。

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