投稿「HPVワクチン問題の討議についての提案」


投稿「HPVワクチン問題の討議についての提案」

宮城県保険医協会 理事 北村 龍男

 保団連では、HPVワクチンに関して、賛否両論があり、難しいやり取りがあるよう見受ける。地域医療対策部会での討議だけでなく、宮城協会理事会でもこの問題について意見が出されている。また、保団連・千葉協会・東京協会などの関係者の発言が話題になることがある。

 それらの議論を聞いていて、強く感じるのは、現段階では保団連理事会で採決し、保団連としての見解を決定しても、なんら解決しないと思う。仮に推進派が多数となっても、慎重派(或いは否定派)が多数になっても、相手方がおとなしく引き下がるとは思えない。

 何故このような状態になったか。二つの面があると推測する。
 第1は、導入に当たって、製薬メーカーがごり押ししたこと。示されたデータが、明らかに利益相反の問題があったこと。HPVワクチンを推進する市民運動は、製薬メーカーが関わっていた可能性があること。

第2に、再開を目指した厚労省の新リーフレットでは「多様な副反応症状が記載されていない」「医療従事者向けと本人・家族向けに違いがある」、更に国の責任が明確でないことなどが上げられる。

 このような状況では、まともな判断をおこなうことは難しい。保団連としては、会員に多くのデータを集め、知らせてほしい。保団連にとっても、宮城協会にとっても多くの会員が納得したうえで態度を決めることが重要である。
 手間も、時間もかかるが、ていねいな情報交換・意見交換を行い保団連会員、宮城協会会員が判断できる状況をつくることが、現段階の取り組むべき課題と思われる。会員の多くに情報が行き渡った上で方針を決めてほしい。(2019/02/03)

This entry was posted in 会員その他, 活動. Bookmark the permalink.

Comments are closed.