原子力規制庁作成のガイドラインにそった安定ヨウ素剤備蓄を求める要望書


 

2018年12月21日

内閣総理大臣 安倍晋三 殿
財務大臣   麻生太郎 殿
経済産業大臣 世耕弘成 殿

宮城県保険医協会
理事長 井上博之
公害環境対策部長 島和雄

原子力規制庁作成のガイドラインにそった安定ヨウ素剤備蓄を求める要望書

 私たち宮城県保険医協会は、県内の医師と歯科医師約1650名が集い、保険医の生活と権利を守り、県民医療の充実や地域医療向上を目指して活動している保険医の団体です。
 さて、東京電力福島第一原発事故は未だ終息の道筋すら見えない状況にあり、世代を超えて禍根を残す結果となった事は、甚だ遺憾と言わざるを得ません。
 当会は、国民の命と健康を守る立場から、原発起因による健康被害を防ぐため、東北電力女川原子力発電所5km圏内(PAZ)や30km圏内(UPZ)における安定ヨウ素剤の配布・備蓄状況について、強い関心を持っています。

 原子力規制庁はガイドライン「安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって」(原子力規制庁放射線防護企画課作成)において、安定ヨウ素剤の備蓄場所に関する具体的例として、避難経路に面した公共施設、避難場所等、学校等、幼稚園・保育園等、病院、福祉施設等、保健所・保健センター等を明示しています。
 しかし、当県ではこのガイドラインに則った備蓄が行われていない現状があります。特に、学校、幼稚園、保育園に至っては、前回(2016年4月開始)の配布・備蓄時に、女川原子力発電所PAZ圏内では実施されませんでした。今回(2018年7月開始)の安定ヨウ素剤更新時配布・備蓄においても、当会からの関係部署に対する質問に対し、「教育施設における備蓄の予定は無い」との返答がありました。

 ガイドラインは、「PAZ内の学校は全面緊急事態に至った場合にはそこにいる生徒等が住民同様、速やかに避難すべきであり、特に若い年齢の生徒・学生が集まっていることから、これらの学校にも安定ヨウ素剤を備蓄しておく必要がある。また職員のための安定ヨウ素剤の備蓄も必要である」としています。この様に示されているにも関わらず、未だ教育施設に対する備蓄は行われず、計画も無いとの姿勢に、疑念を抱きます。ヨウ素剤は、若い世代に影響を受けやすい甲状腺被曝を防ぐ為に、迅速な服用が必要とされています。当該自治体には、速やかにPAZ圏内の教育施設における安定ヨウ素剤の備蓄を求めます。
 安定ヨウ素剤の備蓄に関する問題は、当県だけに限ったことではありません。国としても全国の原発立地自治体に対し、速やかに、ガイドラインに沿った対応を周知徹底させることを強く要望致します。 
 また、原子力規制庁はUPZ圏内の学校が避難時の集合場所になる可能性がある為、「備蓄が望ましい」としています。
 東京電力福島第一原発事故の際の放射性プルームの拡散状況を見ても、UPZ圏内での被曝は容易に想像できることから、UPZ圏内教育施設への備蓄も必要と考えます。

 原発は、稼働の可否を問わず、重大過酷事故を起こす可能性をゼロにする事はできません。 原発が存在する限り、緊急事態に備えて、被曝の影響を少しでも軽減する恒常的体制構築は必須条件です。私たちは宮城県知事、宮城県議会議長、女川原子力発電所PAZ・UPZ圏内自治体首長に対し、①原子力規制庁の作成したガイドラインに従い、安定ヨウ素剤のPAZ圏内全住民への配布を速やかに行うこと、②PAZ圏内の学校・幼稚園・保育園に必要・充分な安定ヨウ素剤の備蓄を早急に行うこと、③UPZ圏内においても、教育施設に安定ヨウ素剤の必要・充分な備蓄を早期に行うこと–を主旨とした要望書を提出しています。
これらを踏まえ、下記の通り要望致します。

一、国は原発立地自治体に対し、「安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって」のガイドラインの周知徹底を強く働きかけると共に、これらに係る費用を負担すること。

以上

 

2018年12月21日

宮城県知事   村井嘉浩 殿
宮城県議会議長 佐藤光樹 殿
女川原子力発電所PAZ・UPZ圏内自治体
石巻市長    亀山 紘 殿
登米市長    熊谷 盛廣 殿
東松島市長   渥美 巖 殿
涌谷町長    大橋 信夫 殿
美里町長    相澤 清一殿
女川町長    須田 善明殿
南三陸町長   佐藤 仁殿

宮城県保険医協会
理事長 井上博之
公害環境対策部長 島和雄

原子力規制庁作成のガイドラインにそった安定ヨウ素剤備蓄を求める要望書

 私たち宮城県保険医協会は、県内の医師と歯科医師約1650名が集い、保険医の生活と権利を守り、県民医療の充実や地域医療向上を目指して活動している保険医の団体です。
 さて、東京電力福島第一原発事故は未だ終息の道筋すら見えない状況にあり、世代を超えて禍根を残す結果となった事は、甚だ遺憾と言わざるを得ません。
 当会は、国民の命と健康を守る立場から、原発起因による健康被害を防ぐため、東北電力女川原子力発電所5km圏内(PAZ)や30km圏内(UPZ)における安定ヨウ素剤の配布・備蓄状況について、強い関心を持っています。

 原子力規制庁はガイドライン「安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって」(原子力規制庁放射線防護企画課作成)において、安定ヨウ素剤の備蓄場所に関する具体的例として、避難経路に面した公共施設、避難場所等、学校等、幼稚園・保育園等、病院、福祉施設等、保健所・保健センター等を明示しています。
 しかし、当県ではこのガイドラインに則った備蓄が行われていない現状があります。特に、学校、幼稚園、保育園に至っては、前回(2016年4月開始)の配布・備蓄時に、女川原子力発電所PAZ圏内では実施されませんでした。今回(2018年7月開始)の安定ヨウ素剤更新時配布・備蓄においても、当会からの関係部署に対する質問に対し、「教育施設における備蓄の予定は無い」との返答がありました。

 ガイドラインは、「PAZ内の学校は全面緊急事態に至った場合にはそこにいる生徒等が住民同様、速やかに避難すべきであり、特に若い年齢の生徒・学生が集まっていることから、これらの学校にも安定ヨウ素剤を備蓄しておく必要がある。また職員のための安定ヨウ素剤の備蓄も必要である」としています。この様に示されているにも関わらず、未だ教育施設に対する備蓄は行われず、計画も無いとの姿勢に、疑念を抱きます。ヨウ素剤は、若い世代に影響を受けやすい甲状腺被曝を防ぐ為に、迅速な服用が必要とされています。当該自治体には、速やかにPAZ圏内の教育施設における安定ヨウ素剤の備蓄を求めます。
 また、原子力規制庁はUPZ圏内の学校が避難時の集合場所になる可能性がある為、「備蓄が望ましい」としています。
 東京電力福島第一原発事故の際の放射性プルームの拡散状況を見ても、UPZ圏内での被曝は容易に想像できることから、UPZ圏内教育施設への備蓄も必要と考えます。

 原発は、稼働の可否を問わず、重大過酷事故を起こす可能性をゼロにする事はできません。 原発が存在する限り、緊急事態に備えて、被曝の影響を少しでも軽減する恒常的体制構築は必須条件です。私たちは国に対し、原発立地自治体へ「安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって」のガイドラインの周知徹底を強く働きかけると共に、これらに係る費用を負担するよう要望書を提出しています。
 これらを踏まえ、下記の通り要望致します。

一、原子力規制庁の作成したガイドラインに従い、原発が全面緊急事態に至った場合を想定し、安定ヨウ素剤のPAZ圏内全住民への配布を速やかに行うこと。

一、原子力規制庁の作成したガイドラインに従い、PAZ圏内の学校・幼稚園・保育園に必要・充分な安定ヨウ素剤の備蓄を早急に行い、原発が存在する限り恒常的に維持・継続すること。

一、原子力規制庁の作成したガイドラインにあるように、UPZ圏内においても学校等は避難場所となる可能性が高いことから、教育施設に安定ヨウ素剤の必要・充分な備蓄を早期に行い、恒常的に維持・継続すること。

以上

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