投稿「感染拡大阻止・安倍首相独走阻止 政府と与野党の連携協議会に期待」


感染拡大阻止・安倍首相独走阻止
政府と与野党の連携協議会に期待

北村神経内科クリニック 北村 龍男

 政府と与野党は3月19日、新型コロナウイルス感染拡大を阻止するための連絡協議会の初会合を国会内で開催した。
 これまでの国の方針は迷走してきた。クルーズ船内の対策はどのような議論・検討が行われて決定されたか明らかでない。2月16日に初めての政府専門家会議が行われ、24日の専門家会議の議論を踏まえて、政府は25日に基本方針を決定した。しかし、安倍首相はその直後に、小中高一斉休校を要請した。これは「厚労省などが所管の事項について所要の通知を発出するなど詳細を示してゆく」「対策の推進に当たっては関係者の意見をよく伺いながら進める」という基本方針から外れたやり方である。大変な混乱をもたらし、与党内からも不満が出ていると報道されている。その後も、首相の一存で緊急事態宣言が可能となる特措法の強引な成立など目に余るものがある。
 3月19日の専門家会議は、どこで感染したか分からない感染者の増加が止まっておらず、ヨーロッパのような爆発的な感染拡大に懸念を示している。
 このような時だからこそ、国を上げての取り組みが必要である。特に、政治の果たすべき役割は、計り知れない。与野党が知恵を出し合うために、今回立ち上げられた政府と与野党の連絡協議会の意義は大きい。感染疑い者を受け入れる医療機関支援、医療機関・介護施設のマスクなどを確保、検査体制の拡充、中小企業支援、雇用調整助成金の対象拡大、相談体制などを充実させ、感染症拡大を阻止し、国民の期待に応える施策を行うことを期待する。
 安倍政権は一方では、特措法に基づく緊急事態宣言も狙っている。しっかりと監視してゆかねばならない。政府と与野党の連絡協議会は、この点でも力を発揮することが期待されている。

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