女川原発再稼働地元同意表明に対する談話(2020.11.16)


女川原発再稼働地元同意表明に対する談話

「唖然失笑」

2020年11月16日
宮城県保険医協会副理事長・公害環境対策部長
杉目 博厚

 11月11日村井知事が須田女川町長、亀山石巻市長と会談し、再稼働に必要な地元同意を表明した。会見で村井知事は「私は再稼働は必要だと考えている。原発がある以上、事故が起こる可能性はある。事故があったからダメとなると、すべての乗り物を否定することになる」と語った。
 まさしく「唖然失笑」である。怒りを通り越し、唖然とするしかない。乗り物の事故と原発事故を同じレベルで考えるとは…。この発言について反論することすら無意味である。
 しかし、知事自ら「原発がある以上、事故が起こる可能性はある」と明言したことは非常に重く、大きな問題発言であるといえる。原発事故による放射能被害がどのようなものであるかは、福島第一原発事故を見れば誰にでもわかることである。

 改めて、地方議会選挙と県知事選挙がいかに重要であるかを認識させられた。我々有権者は、我々世代のみならず未来の世代に禍根を残す選択を選挙でしてしまったのである。我々自らに大きな責任があると言っても過言ではない。

 女川原発2号機再稼働は2年後になる見通しだ。私たち県民は女川原発再稼働に対する県民投票の道も県議会によって葬り去られた。その議会は県民の代表であるにも関わらず、県民の6割が反対している再稼働地元同意を受け入れる判断を行った。このような暴挙をこのまま甘んじて受け入れているだけでよいのであろうか。来年は宮城県知事選挙がある。何としても選挙の第一の争点を女川原発再稼働とし、県民の本当の意思を直接選挙で示し、判断することが必要である。

 我々宮城県保険医協会は、女川原発再稼働に反対し、再稼働中止を諦めてはいないことをここに表明する。

※「唖然失笑」突然、または予想外の出来事に驚いて、思わず笑ってしまうこと

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