2021年7月 理事長挨拶


(2021年7月)

保険でより良い歯科医療を実現しましょう

理事長 井上 博之


 一昨年秋、「保険でより良い歯科医療を」宮城の会(略称:宮城の会)が結成されました。当会にとって長年の懸案だったのですが、各種団体からの参加を得て、2年目の活動に入っています。
 お口の健康を保つことが大切であることが注目されています。自分の歯を多く保つ高齢者のほうが、より健康であるという研究結果が示されています。そのためには、子どものときから、若いときから、歯が大事にされなければなりません。そういった意識は高まってきています。その反映でしょうか、子どものむし歯は年々減少し続けています。
 しかし、一方で、「お金が心配で歯医者に行けない」という声もよく聞きます。「大切なことは分かっているのだけど、歯科は苦手だ」ともよく言われます。さらなる歯科医療の改善のためには、解決しなければならない課題があります。
 最近、宮城の会で話題になろうとしているのは、「子どもの歯科矯正に保険適用の枠を拡げてほしい」という保護者の要望に如何に応えるかです。学校健診で歯並びの異常が指摘されても、現在はほとんどの場合、治療に保険が適用されません。多くの家庭にとって、矯正治療の費用負担が重すぎます。治療できない子どもたちも大勢います。子育て支援という観点からも、この問題に取り組もうとしています。
 各団体と協力して、2年ぶりに、保険でより良い歯科医療を求める請願署名にも取り組んでいます。「お金の心配をせず、安心して歯科医療が受けられるよう、窓口負担割合を下げてください。」「健康保険で受けられる歯科治療の範囲を広げてください。」「歯科医療の充実に必要な国の予算を増やしてください。」多くの方に賛同いただける要請項目です。この署名運動を進めています。ご協力よろしくお願いいたします。
 宮城県保険医協会は、今後とも、市民とともに、保険でより良い歯科医療を実現するため、努力を続けていきます。

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