寄稿「第4回保団連原発問題学習交流会に参加して」


第4回保団連原発問題学習交流会に参加して

公害環境対策部員 加藤純二

 

 新宿農協会館で行われた保団連原発問題学習交流会に当協会公害環境対策部の会員二名と事務局一名が参加した。
150426加藤純二

東北電力に提出した女川原発公開質問書について報告する加藤部員


 午前中には①気候ネットワーク代表の浅岡美恵弁護士の記念講演「日本のエネルギー政策と地球温暖化対策」があり、午後からは②鹿児島協会より川内原発再稼働についての特別報告、続いて、各協会からの報告があり、最後にアピール案③「原発再稼働をやめ、再生可能エネルギー中心の社会に転換を」を承認して終了した。4月14日、福井地裁は関西電力・高浜原発3,4号機の運転再開の差し止めを命じる仮処分を決定した。
150426浅岡美恵弁護士

記念講演の講師を務めた浅岡美恵弁護士


 一方、4月22日には鹿児島地裁が九州電力・川内原発1,2号機の再稼働差し止めを求めていた住民の訴えを却下する仮処分を決定した。このような司法の場での揺れ動きの中で行われた学習会であった。
 ①の講演は大気中の炭酸ガスの経年的上昇と気温の上昇、それによる極端な気象現象が進む中で、エネルギー供給源となる石油、石炭、天然ガスなどと原子力、再生可能エネルギーのそれぞれの採算姓・将来性や安全性について、世界各国の対策を比較して解説したもの。一点だけ、福井地裁のような決定が出て、それに関する訴訟が最高裁までいき、再稼働容認となった場合、電力会社が原告住民側に「再稼働遅れによる損害賠償」を請求する可能性を指摘した点が気になった。
全景浅岡氏後ろから
 各協会からの報告は、地元の原発再稼働にそれぞれ特有な問題点があり、宮城の場合も、女川原発は危機一髪で福島のような大惨事は免れたものの、安易に再稼働をするには問題が多すぎる。小生は当協会が年末に送った公開質問書とそれに対する東北電力の説明について報告したが、それらの詳細はHPに掲載され、また②と③は保団連のHPに掲載されているので、お読みいただきたい。当交流会は今回で4回目の開催であり、出席者同士、顔見知りになり、今後の活動に役立つ会であったと思う。

150426参加者全景

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