理事長談話「衆議院選挙にあたって」


談話

衆議院選挙にあたって


社会保障費削減路線の功罪へ審判を

理事長 井上博之

井上博之顔写真20170926 9月28日、衆議院が臨時国会の冒頭に解散され、10月10日公示で総選挙が行われています。安倍首相は自ら「国難突破解散」と名付けましたが、どうもこじつけのような気がします。
 国政に関心を寄せる方なら、誰もが「森友・加計疑惑隠し解散」ではないかと思うのではないでしょうか。そういう点から「自己保身解散」「自己都合解散」という呼び名も的を得ています。憲法改正をめざしているのに、そのことに触れずに解散したのは、「本音隠し解散」「目くらまし解散」ともいえます。私たち国民が、まやかしを見破る目を持つことを求められているように感じます。
 問題はあっても、選挙となった以上、意義のある選挙になることを期待せざるを得ません。宮城県保険医協会として、とりわけ、2年後に予定される消費税の10%への増税問題もある中、社会保障をめぐるまともな政策論議が進むことを求めます。
 アベノミクスで景気回復ができなかったことは誰の目にも明らかです。医療においては、患者負担増計画の推進など、これまで続けられてきた社会保障費削減路線の功罪を、国民生活の現実を見定めながら、審判するときです。
 安定した雇用の実現こそ景気回復の基礎です。さらに、社会保障の充実でくらしの安心が得られてこそ景気回復につながります。当会や保団連が求めてきたように、患者窓口負担を大幅に軽減する方向へ、大胆に転換させることなどが求められます。こういうことを含め、国家財政のあり方の基本が問われるべきだと思います。
さらに、原発再稼働の是非や、憲法9条改正論議、核兵器禁止条約批准の検討が進むことも期待します。
 当会は、今回の衆議院選挙にあたっても、上記の重点要求を提示し、各候補者へのアンケートを実施しています。候補者からの回答は協会紙やホームページに掲載し、会員をはじめ広く有権者に判断材料を提供します。少しでも有意義な国政選挙となるよう、できる限り努力したいと思います。

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