理事長談話「総選挙と知事選挙の結果を受けて」


談話

総選挙と知事選挙の結果を受けて

理事長 井上博之

井上博之顔写真20170926自公で3分の2を占めた総選挙結果だが…
 自民党が解散前勢力をほぼ維持し、やや議席減の公明党と合わせて、改憲に必要な3分の2の議席を確保しました。この結果には誰しも緊張感が走ります。
 共同通信社の出口調査によれば「安倍首相を信頼していない」人が51%だったといいます。しかし、これは議席数には反映されていません。民意を反映しない選挙制度の問題は重要です。
 一方、野党の側の混乱もあり、立憲民主党や一部の市民と野党の共闘の前進は見られましたが、大きな流れをつくり出せないままに終わりました。
 選挙後の「森友・加計疑惑隠し」の動きをみても、安倍政権には何の反省もないようです。選挙中の公約だった「全世代型社会保障」の騙しの手法にも注意が必要です。消費税の使途を変更して「保育や教育の無償化を」と宣伝していましたが、元々消費税は「社会保障給付と少子化対処に充てる」と法律に明記されたものだからです。
 当会では早速、診療報酬・介護報酬改定に向け取り組みを強化します。会員署名などを携えて各大臣や国会議員に向けた要請を開始します。

村井知事の圧勝だった知事選挙については
 富県戦略と震災からの「創造的復興」を掲げて、82万票という大量得票を獲得して村井知事が4選されました。総選挙と同日選挙で投票率は高くなりましたが、逆に県民の知事選への関心は薄らいだ感がありました。
 女川原発再稼働に対する態度が争点の一つでしたが、多々良候補が再稼働反対を主張する中、一貫して態度表明をしませんでした。しかし、選挙後の記者会見では原子力規制委員会の審査結果を受けて容認する意向をにおわせています。
 改めて、被災者本位の復興を求めます。来年度からの国保の県単位化をめぐっては、これまでの「国の言いなり県政」を改めるよう、国保の改善を求めたいと思います。
 傲慢やワンマンといった批判の絶えない村井知事だけに、しっかりとした監視が必要です。その点では、この知事選で発足した「新しい県政をつくる宮城県民の会」が、県民要求を実現する運動体として発展することを期待しています。

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