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女川原発再稼働関連

シリーズ「女川原発廃炉への道」No,64

シリーズ「女川原発廃炉への道」No,64
これ以上核のゴミを増やすな

公害環境対策部員 宇根岡 實

 東北電力(株)は昨年2月、女川原発敷地内に「乾式貯蔵施設」を2棟建設する計画を公表し、原子力規制委員会に建設許可申請しました。
 同社の計画によると、1棟目は貯蔵容量8基、使用済み燃料個体数は最大522体で、工事着工が2026年5月、運用開始が2028年3月。2棟目は12基、828体、2030年8月着工、2032年6月運用開始。貯蔵容器は日立GE製で、設計貯蔵期間は60年となっております。
 現在、女川原発2号機の使用済み燃料プールの空き容量は417体であり、このまま再稼働すると、13カ月運転し、3カ月休止定期検査(その間に燃料集合体130体を交換)の運転サイクルでは約4年(2028年8月頃)で空き容量がなくなるという計算になります。
 乾式貯蔵施設1棟目の運用開始時期が2028年3月となっているのは前述の理由によるものです。同社としても綱渡りを強いられており、乾式貯蔵施設の完成時期延期は即座に2号機の運転中止を意味するものです。
 本年1月17日付の河北新報によると、「東北電力は女川原発3号機の再稼働に向けて原子炉建屋周辺で地質調査を開始、2年程度かけて審査に必要な地質データの拡充を図ると発表」。再稼働の目標時期は不明ですが、急ピッチで進められているのは間違いないようです。3号機は2号機と同形のBWR(沸騰水型)、マークⅠ改良型であり、約7年新しい原発です。それにもかかわらず再稼働が遅れているのは東日本大震災で2号機以上の大きな損傷を受けたためでないかと推測されています。2号機は30年にならんとする老朽原発です。3号機はより損傷の大きい被災原発です。このまま運転しても大丈夫なのでしょうか。
 また、3号機はMOX燃料によるプルサーマル発電を行うのでないかと危惧されています。MOX燃料は崩壊熱が高く、使用後も燃料体の温度が下がりにくいため、ウラン燃料に比してプール貯蔵の期間が格段に長くなります。従って女川原発敷地内に留め置かれる期間は長期化すると思われます。青森県六ケ所再処理工場の竣工の目途は立っていないので、尚更です。ただ、誰にとっても危険な核のゴミであり、女川原発敷地外へ運ばれればそれでよいわけではありません。現在も貯まり続ける核のゴミをこれ以上増加させないことが重要です。
 本年3月26日乾式貯蔵施設の建設について、規制委員会は新規制基準に適合するという審査書をまとめています。その後、パブリックコメントの募集、5月中にはそれへの回答を経て、正式に許可される運びとなります。その後は宮城県、石巻市、女川町の地元調査(事前了解)へと舞台が移ります。今まさに正念場を迎えているのです。
本稿は宮城保険医新聞2025年5月25日(1864)号に掲載しました。
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