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女川原発再稼働関連

シリーズ「女川原発廃炉への道」No,68

原発再稼働後の再エネ廃棄急増

公害環境対策部員 水戸部 秀利
図A
 2023年にこのシリーズで、太陽光や風力などの変動再エネの出力制御の実態を示しながら、原発再稼働によって制御量が増加し、結果的に再エネ拡充の足を引っ張ることになると主張した。
 東北電力は多くの県民の反対を無視し、昨年12月再稼働を強行し、本年3月から約80万キロワットの原発ベースロード電源が加わった状態で、再エネの出力制御が行われた。以下その結果を検証する。
 図Aは、2023年から各月の太陽光の制御回数と制御率、風力の制御率の推移を示したものである。本年3~6月は、制御回数も制御率も著増している。
図B
 東北電力側は、制御増大の理由として再エネ発電の絶対量の増大をあげるが、図Bは、主要な発電電力の比率の月次変化を示したものである。太陽光も風力も季節性の発電変動はあるが、経年的な増加は少なく、2025年に目立つのは季節性の水力増加と12月から加わった原子力発電である。
 このように、今年の再エネ抑制倍増の主な要因は原発再稼働にある。これは、再エネ発電事業者の収益減に直結し、同様の事態が2年前に九州電力管内でも起きている。
 一方、東電管内はまだ出力制御は行われていない。これは、かつて原発の夜間過剰電力を吸収するために7000メガワットを超える揚水発電があり、皮肉にもこれが過剰再エネの調節の役割を果たしていることと、相対的に東電管内は電力供給不足で、他管区から連系線を通じて給電してもらっていることによる。東北電力はその主要な供給元であり、東北電力管内の過剰再エネの吸収調整役も間接的に担っている。今後、東電が柏崎刈羽原発の再稼働を強行すれば、東電管内でも出力制御が開始され、この調整機能も後退し、東北電力管内の再エネ抑制はさらに深刻な状況になる。
 2050脱炭素に向かって、クリーンで安価な再エネにシステム転換するという地球的人類的課題を、危険で高価な原発が妨害している。放射能汚染という環境リスクだけでなく、経済性の視点からも原発は止めなくてはならない。

本稿は宮城保険医新聞2025年9月25日(1871)号に掲載しました。

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