宮城県保険医協会 第49回定期総会決議


 

決   議

 政府による社会保障と医療費抑制策は、地域住民の命と健康を脅かし、構造的な貧困と格差を引き起こしている。さらに「全世代型社会保障」の名のもと、あらゆる世代への負担増が計画されている。病床削減や入院から在宅への強引な誘導も危惧される。

 これ以上、患者負担増と医療制度の改悪を推しすすめることは、誰でもどこでも安心して受けられる医療の拡充を求めてきた私たちの努力を無にするものにほかならない。

 本総会にあたり、医療の第一線を担う我々は、日々、診療の充実に力を尽くすとともに、広範な人々と協力・共同し、以下の要求実現に向け取り組むことを決議する。

一、だれでもどこでも安心して医療が受けられるよう医療費抑制策を改め拡充を図ること。

一、地域医療を守るため診療報酬を抜本的に引き上げること。新たな患者負担増など医療制度改悪をやめ、すべての患者窓口負担を引き下げること。

一、医療従事者の労働環境を改善・充実させる施策を講じること。公的責任で必要医師数を養成・確保し、医師不足・偏在を解消すること。

一、医師、歯科医師の裁量権を尊重した審査、行政手続法に則った指導・監査とすること。

一、消費税の10%への増税を中止し、医療にはゼロ税率を適用すること。

一、東日本大震災被災者の生活再建への公的責任を果たすこと。大震災を教訓とし、被災者および被災医療機関等への公的支援制度を確立・拡充すること。

一、人権尊重、平和主義、民主主義に基づく日本国憲法を堅持すること。

一、原発事故を二度と繰り返さないため、女川原発をはじめすべての原発を廃炉とし、再生可能エネルギー政策へ抜本的に転換すること。

2019年5月25日
宮城県保険医協会第49回定期総会

 

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