反核医師の会

 

 

みやぎ反核医師・歯科医師の会 第31回総会(3月5日開催)

ロシアによるウクライナ武力侵攻への抗議アピール

 

 

第31回総会アピール

コロナ禍で世界中が困難を抱える中にあっても核廃絶の運動は大きく前進しています。2017年に国連で採択された核兵器禁止条約は2021年1月22日に発効され、世界的な法規範として正当な効力を持つことになりました。署名86ヵ国、批准59ヵ国となり、今月には第1回締約国会議がウイーンで開催されます。また、日本政府も参加し延期が繰り返されているNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議も開催が検討されています。こうした中、ロシアによって引き起こされたウクライナ武力侵攻は世界秩序を大きく揺るがすばかりか、核兵器行使を辞さない構えを示唆したことは平和を求め核廃絶へと歩む人類の多年の努力を踏みにじるものであり、憤りの念を禁じ得ません。今まさに進行する破壊的、破滅的な愚行に対し、理性に基づくあらゆる努力と行動が求められています。

この状況にあっても日本政府は核保有国などと共に一貫して禁止条約に背を向けています。被爆国日本として、許されることではありません。私たちは、世界で唯一の戦争被爆国として、日本政府に対し条約への署名を求め、核兵器廃絶に向けた積極的な役割を果たすことを強く要望します。

東京電力福島第一原発事故から11年、政府や電力会社は、その深刻さを省みないばかりか、村井知事が女川原発2号機の地元同意を表明し再稼働させようとしています。また、東京電力福島第一原発事故汚染水(ALPS処理水)の海洋放出方針は、数十年にわたり放射能汚染を海洋生物、海産物に広げるものであり到底許されるものではありません。福島事故の教訓に学び、あらゆる原発の再稼働をやめさせると共に、事故による汚染水や放射性廃棄物の処理を厳しく監視していくことが求められます。

私たちは命を守る医師・歯科医師の会として、ロシアのウクライナ武力侵攻の停止を求めると共に「核戦争が全人類にもたらす破壊」を阻止すべく、保有各国にあるすべての核兵器の廃絶、女川原発をはじめとする原子力発電所の再稼働に反対し、原発ゼロを求めます。

2022年3月5日

みやぎ反核医師・歯科医師の会

第31回総会

 


被爆体験者への被爆者健康手帳交付を求める署名にご協力ください

(長崎県保険医協会ホームページより)
菅首相は広島「黒い雨」訴訟の広島高裁の判決に上告しないことを表明し、原告に被爆者健康手帳が交付されました。
さらに首相談話の中で「84名の原告の皆さまと同じような事情にあった方々については、訴訟への参加・不参加にかかわらず、認定し救済できるよう、早急に対応を検討します。」と述べました。
長崎の被爆体験者も原爆の黒い雨や灰を浴び、放射能に汚染された水や食物を飲食した事情は広島と全く同じです。
田上市長、中村知事は平和祈念式典で被爆体験者の救済を訴えましたが、菅首相は言及を避けました。
被爆体験者は高齢化し、様々な疾患で医療機関、介護施設の利用を余儀なくされています。
協会は、一日も早く全ての被爆体験者を被爆者と認定し、被爆者健康手帳を交付することを求める署名に取り組んでいます。ご協力をお願い致します。

https://www.vidro.gr.jp/2021kuroiame/



反核医師の会(全国)

原発被曝問題を考える

 

第30回総会アピール

新型コロナパンデミックにより各国が対応に苦慮すると共に国際的連携と協調の機運が高まっています。こうした中、核兵器禁止条約を批准した国が50ヵ国に到達し、1月22日、歴史的な条約が発効しました。また、核兵器を製造する企業に融資する金融機関を公表する動きも広がっています。核兵器は持つことも、製造することも、資金援助することも国際法上違法となり、廃絶への機運がかつてなく高まっています。

しかし、日本国政府は核保有国などと共に一貫して禁止条約に背を向けています。被爆国日本として、許されることではありません。私たちは、世界で唯一の戦争被爆国として、日本政府に対し条約への署名を求め、核兵器廃絶に向けた積極的な役割を果たすことを強く要望します。

東京電力福島第一原発事故から10年、政府や電力会社は、その深刻さを省みないばかりか、壊滅的な打撃をうけた女川原発2号機を本年にも再稼働させようとしています。今こそ福島事故の教訓に学び、あらゆる原発の再稼働をやめさせなければなりません。

私たちは命を守る医師・歯科医師の会として、「核戦争が全人類にもたらす破壊」を阻止すべく、保有各国にあるすべての核兵器の廃絶を求めます。そして、女川原発をはじめとする原子力発電所の再稼働に反対し、原発ゼロを求めます。

2021年2月27日
みやぎ反核医師・歯科医師の会
第30回総会

※核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会は2月27日に開催された第30回総会において名称変更を決定し、「みやぎ反核医師・歯科医師の会」となりました。

 

第29回総会アピール

2017年の国連における核兵器禁止条約の採択から3年、署名80ヵ国、批准34ヵ国となり、今年中には条約の発効が見込まれています。また、核兵器を製造する企業に融資する金融機関を公表する動きも広がっています。世界では今、核兵器は持つことも、製造することも、資金援助することも国際法上違法との認識が広がり、廃絶への機運がかつてなく高まっています。

しかし、日本国政府は核保有国などと共に一貫して禁止条約に背を向けています。被爆国日本として、許されることではありません。私たちは、世界で唯一の被爆国として、日本政府に対し条約への署名を求め、核兵器廃絶に向けた積極的な役割を果たすことを強く要望します。

福島第一原発事故から9年、政府や電力会社は、その深刻さを省みないばかりか、壊滅的な打撃をうけた女川原発2号機を本年にも再稼働させようとしています。今こそ福島事故の教訓に学び、あらゆる原発の再稼働をやめさせなければなりません。

私たちは命を守る医師、歯科医師の会として、「核戦争が全人類にもたらす破壊」を阻止すべく、保有各国にあるすべての核兵器の廃絶を求めます。そして、女川原発をはじめとする原子力発電所の再稼働に反対し、原発ゼロを求めます。

2020年2月8日

核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会 第29回総会

 

 

第28回総会、公開講演会を開催

核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会は、3月9日、第28回総会を開催し、下記のアピールを採択しました。

第28回総会アピール

2017年7月、国連で核兵器禁止条約が圧倒的多数により採択され、現在、条約に署名した国は70ヵ国、すでに批准した国は20ヵ国、さらに約40ヵ国が批准の準備を進めており、今年中には条約の発効が見込まれています。世界では今、核兵器は国際法上違法との認識が広がり、廃絶への機運がかつてなく高まっています。

しかし、日本国政府は核保有国などと共に一貫して禁止条約に背を向けています。被爆国日本として、恥じるべき姿勢です。私たちは、世界で唯一の被爆国として、日本政府に対し条約への署名を求め、核兵器廃絶に向けた積極的な役割を果たすことを強く要望します。

東日本大震災、そして福島第一原発事故からまもなく8年となります。原発事故が世代を超えて負の遺産となることを日々、浮き彫りにしています。政府と電力会社は、国民の命よりも目先の利益のみを追求する姿勢を改めようとしません。一方、女川原発再稼働の動きに対し、県民投票条例制定を求める運動が大きく広がっています。

非核・平和、脱原発の運動は新たな段階を迎えています。

私たちは命を守る医師、歯科医師の会として、「核戦争が全人類にもたらす破壊」を阻止すべく、保有各国にあるすべての核兵器の廃絶を求めます。そして、女川原発をはじめとする原子力発電所の再稼働に反対し、原発ゼロを求めます。

2019年3月9日
核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会 第28回総会

 

第27回総会、公開講演会を開催

核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会は、2月24日、第27回総会を開催し、下記のアピールを採択しました。

第27回総会アピール

世界は、核兵器の禁止に向け大きな一歩を踏み出しました。広島と長崎への原爆投下から72年。「ヒバクシャにもたらされた苦痛」との一節を前文に入れ、人道的見地から核兵器そのものを禁止する条約が昨年7月7日、国連本部において史上初めて採択されました。国連加盟193ヵ国中122ヵ国が賛成し、各国の署名手続きが進んでます。そして、この活動を先進的に推進してきた核兵器廃絶国際キャンペーンICANが12月10日、ノーベル平和賞を受賞しました。私たちは、核兵器禁止条約が圧倒的多数で採択されたこと、ICANのノーベル平和賞受賞を心から歓迎します。

しかし、日本国政府は条約採択をボイコットしました。被爆国日本として、恥じるべき選択です。私たちは、世界で唯一の被爆国日本のあるべき姿として、日本国政府に対し条約への署名を求め、核兵器廃絶に向けて積極的な役割を果たすことを強く要望します。

一方、米国トランプ政権の自国第一主義、北朝鮮の核開発と弾道ミサイル発射、中東情勢、中国の軍事増強などこれまでにない緊張が高まっています。国内では、安倍政権による憲法改悪と戦争のできる国づくりに向けた動きが加速しています。まさに、非核・平和の運動は新たな段階を迎えています。

東日本大震災、そして史上例のない3基がメルトダウンという福島第一原発事故からまもなく7年となります。原発事故が世代を超えて負の遺産となることを日々、浮き彫りにしています。政府と電力会社は、国民の命よりも目先の利益のみを追求する姿勢を改めようとせず、女川原発再稼働の動きも強まっています。さらに原発輸出の動きを強めるなど、世界が再生可能エネルギーにシフトする中、その異常さを際立たせています。

私たちは命を守る医師、歯科医師の会として、「核戦争が全人類にもたらす破壊」を阻止すべく北朝鮮による新たな核開発を断じて許さず、保有各国にあるすべての核兵器の廃絶を求めます。そして、原子力発電所の再稼働に反対し、即時原発ゼロを求めます。

2018年2月24日
核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会 第27回総会

 

核兵器禁止条約交渉に参加し積極的な役割を果たすことを求める声明

 

3月27日から、核兵器禁止条約の交渉がニューヨークの国連本部で始まりました。

核兵器を法的に禁止する条約はこれまで存在しておらず、成立すれば歴史的な一歩を刻むものとなります。しかし、アメリカをはじめとする核保有国は交渉に参加していません。そして日本は、「核軍縮は核兵器の保有国と非保有国が協力して行うことが不可欠」「建設的で誠実な形で交渉に参加することは困難」として、このあとの交渉には参加しないことを明らかにしました。唯一の核兵器被爆国である日本が禁止条約成立に反対し、交渉に参加しないことに、失望の念を禁じ得ません。

米国国連大使は「現実的になるべきだ。北朝鮮がこの条約に同意すると信じる人がいるだろうか」と述べたとのことです。保有国は、その時々、様々な理由をつけて核兵器廃絶に逆行する姿勢を繰り返してきました。現実的対応とは、核保有を合理化する論理でしかないことは明らかです。破滅的に厳しい現実があるからこそ、英知を集め、すべての国の努力が求められているのです。とりわけ日本政府の態度は、自ら自認してきた「核保有国と非保有国の橋渡し役」さえ放棄するものであり、壊滅的な打撃を受け、長く放射能被害に苦しんでいる広島、長崎の被爆者、平和を願い続けてきた日本国民への最大の冒涜と言わざるをえません。

当会は、核兵器禁止条約の交渉が始まろうとするまさに歴史的な瞬間に、唯一の戦争被爆国の政府として、核兵器廃絶のために、その先頭にたって、あらゆる努力を惜しまず、積極的な役割を果たすことをあらためて強く要望します。

2017年3月29日

核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会

 

 

第26回総会、公開講演会を開催

反核医師の会第26回総会と公開講演会が3月11日(土)され、次のアピールを採択した。

  第26回総会アピール

世界は、核軍備の縮小撤廃に向け動き出しました。昨年10月28日の国連総会第一委員会で、オーストリアやメキシコなどの55カ国以上の国々が提出した「核軍備の縮小撤廃に関する多国間交渉を推進する」決議が、123ヶ国の圧倒的多数で採択されたことを心から歓迎します。しかし、日本国政府はこの決議に「反対」を表明しました。被爆国日本として、恥じるべき選択です。今年は核兵器の禁止・廃絶にむけた条約の交渉が始まります。日本国政府も、被爆国日本のあるべき姿として、核兵器の廃絶に向けて積極的な役割を果たすことを強く要望します。

一方、米国トランプ大統領の誕生、英国のEU離脱、移民排斥にみられる排外主義など欧米における右傾化が強まると共に、中東情勢、中国の軍事増強、北朝鮮の弾道ミサイル開発など新たな緊張が高まっています。国内では、昨年、南スーダンに駆付け警護の任務を帯びた自衛隊が派遣されました。現地が戦闘状態にあることが明らかとなる中、安倍政権は5月に派遣部隊を撤収する考えを表明するに至りました。一進一退を繰り返しながら安倍政権による憲法改悪と戦争できる国づくりに向けた動きが加速しています。まさに、非核・平和の運動は新たな段階を迎えています。

東日本大震災、そして史上例のない3基がメルトダウンという福島第一原発事故から今日で6年となりました。原発事故が世代を超えて負の遺産を残すことを日々、浮き彫りにしています。政府と電力会社は、国民の命よりも目先の利益のみを追求する姿勢を改めようとしません。原発の海外輸出や女川原発再稼働の動きも強まっています。

私たちは命を守る医師、歯科医師の会として、「核戦争が全人類にもたらす破壊」を阻止すべくひきつづき世界中にある1万5千発以上の核兵器の廃絶を求めます。そして、すべての原子力発電所の再稼働に反対し、即時原発ゼロを求めます。

2017年3月11日

核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会 第26回総会

 

続いて、公開講演会がおこなわれ、ジャーナリストの布施祐仁氏に「福島第一原発事故から6年ー収束作業の現場で働く人々を取材して」と題し、講演いただいた。

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以下、布施氏の講演要旨。

3基がメルトダウンという前例のない事故から6年たち、事故収束、廃炉作業を振り返ると、汚染水対策に追われた6年であったと言える。肝心の原子炉内部の状態は、数日前、一部の写真撮影がやっとできたが、たいへんひどい状態であり、いかに廃炉が困難か想像される。今も1日約六千人の作業員が収束作業で働いており、事故発生以来、累計では5万人を超える。そのうち東電社員は1割。残りは協力企業という名の下請け会社の作業員である。オリンピック開催までの国と東電が決めた無理な工程が、現場では工程第一、安全二の次となり、それが常態化している。初期段階でもマスクや手袋を外して作業をおこなったり、汚染された水たまりの中、長靴なしでの作業、遠隔操作でらちがあかず高線量の中パワーショベルで作業、など、取材して枚挙にいとまがない。東電は三次下請けまでしか認めていない。しかし実際は10段階を超える下請け構造となっており、雇用関係が無責任で、給与のピンハネが行なわれている。東電が責任をもって収束、廃炉作業を進める体制となっていない。この中で作業員は、被曝により仕事を失うことを恐れ、被曝隠しも多発している。慣れない危険な作業、自らの被曝、生活不安の三重苦。いったん事故が起これば、誰かが収束作業をおこなわなければならない。命をかけなければそれができないのが原発の過酷事故であることをこの6年示してきた。そのような発電方法をあえて選択する意味がどこにあるのだろうか。

 

第27回反核医師のつどいin宮城

11月5日〜6日、仙台の東北大学艮陵会館において、第27回反核医師のつどいが開催され、全国より191名の参加があった。「震災・原発事故から5年。核廃絶・脱原発を被災地に寄り添い考える」をテーマに、1日目に記念講演「核廃絶の国際的世論と核保有国の動向」美根慶樹(みね よしき)氏(平和外交研究所代表)と特別講演「『核の妄想』~なぜ日本人は核を受け入れたのか~」セシル・浅沼・ブリス氏(フランス国立科学研究センター・北アジア地域事務所副所長)を招き講演いただいた。2日目に連続講座として「東日本大震災・福島第一原発事故被災者5年間の軌跡」峯廻攻守氏(札幌西円山病院名誉院長)、「福島復興の課題」今野順夫氏(福島大学名誉教授)、「地震国日本における原発の危険性」大槻憲四郎氏(東北大学名誉教授)、「原発事故から5年−世界は脱CO2・脱原発が潮流に−」明日香嘉川氏(東北大学東北アジア研究センター・中国研究分野教授)がそれぞれ講演し、議論された。「国連総会第一委員会での核廃絶交渉開始決議の採択を歓迎し、日本政府の『反対』表明に強く抗議する」特別決議と、「震災・原発事故から5年 被災地に寄添い考える 核廃絶・脱原発を」とのアピールを採択した。

 

国連総会第1委員会での核廃絶交渉開始決議の採択を歓迎し、

日本国政府の「反対」表明に強く抗議する

私たち、核兵器の廃絶を願う全国の医師・歯科医師・医学者・医学生は、11月5日・6日に仙台で、「震災・原発事故から5年 被災地に寄り添い考える 核廃絶・脱原発を」をテーマに、「第27回反核医師のつどい」を開催しました。

私たちの広島・長崎の多くの先輩医師は、原爆投下によって殺され、かろうじて生き残った医師たちは自ら傷つきながらも、負傷した人たちを助けようと懸命の努力をしました。しかし、放射能障害を前に医学・医療は無力でした。その後、戦後70年余り、私たちはヒバクシャに寄り添い、ヒバクシャの医療に携わってきました。そのような経験から、核兵器は究極の非人道的な兵器であり、再び使用されることはあってはならないと考えています。

私たちは、先日、国連総会第1委員会で、オーストリアやメキシコなどの55カ国以上の国々が提出した「核軍備の縮小撤廃に関する多国間交渉を推進する」の決議が、123ヶ国の圧倒的多数で採択されたことを心から歓迎します。また、その決議の採択に向けて、この間、オスロ、ナヤリット、ウィーンで「核兵器の人道的結末」に関しての国際会議を開催し、昨年の国連決議によって、今年、ウィーンの国連欧州本部で開催された「作業部会」の成功に努力してきた非同盟諸国を中心とする各国政府、さらに、核兵器の廃絶に向けて努力してきた国際NGOや市民団体のみなさんに、心から感謝申し上げるとともに、連帯することを表明します。

しかし、日本国政府はこの決議に「反対」を表明しました。私たちは、この日本国政府の「反対」の表明に驚き、怒りをもって強く抗議するものです。日本国政府は、これまで核兵器国と非核兵器国の間に立って、国際社会が一致して核兵器の廃絶をめざす道を探るとして、「法的拘束力」に関しては棄権の立場をとってきました。しかし、今回、この決議に反対したことは、核兵器国の立場に立ったことであり、被爆国日本として、恥じるべき選択です。国連総会の本会議では、「反対」を改め、「賛成」を表明するよう要請します。

また、来年からは核兵器の禁止・廃絶にむけた条約の交渉が始まります。この会議では、各国政府が、核兵器の禁止と廃絶に向けて真摯な態度で臨むことが要請されています。日本国政府も、被爆国日本のあるべき姿として、核兵器の廃絶に向けて積極的な役割を果たすことを強く要望します。

2016年11月5日

第27回核戦争に反対し、核兵器の廃絶を求める医師・医学者のつどいin宮城 参加者一同

 

第27回反核医師のつどいin宮城アピール

震災・原発事故から5年 被災地に寄り添い考える 核廃絶・脱原発を

私たち核戦争に反対する医師の会は、第27回核戦争に反対し、核兵器の廃絶を求める医師・医学者のつどいを宮城で開催しました。被爆者が「核兵器と人類は共存できない」と長年訴え続けてきたことが、議論が進む中で国際社会の共通認識となり、大きな流れの変化をつくってきました。そして10月27日第71 回国連総会第1 委員会において、「核兵器禁止条約」制定へ向けての交渉開始を定めた決議が123 ヵ国の賛成多数で採択され、本会議での採択を経て、国連総会で初めて核兵器の法的な禁止・廃絶をめぐる本格的な議論が始まろうとしています。しかし日本政府はそれに反対票を投じました。被爆国政府として許されざる背信であり、失望と憤りをもって抗議します。今後は開かれる会議に被爆国として主体的に参加し、核廃絶へ積極的な役割を果たさない限り、国際的な地位と信頼を得ることは出来ないでしょう。

また、平均年齢が80歳を超えた被爆者が初めて「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」(ヒバクシャ国際署名)に取り組んでいます。私たちは唯一の被爆国の医療者として、被爆者支援に取り組んできました。北東アジアの非核地帯化について学び、核廃絶の展望について語り合いました。また、5年を経た今でも福島第一原発事故による放射能汚染による生活や健康への不安は拭いきれていません。安心して医療にかかれるような公的支援と、さまざまな健康被害に対しては長期的視点での対策の継続、監視、健康管理を求めます。

今回のつどいを通じて、原発事故で、故郷を追われ、分断され、偏見と差別の中での生活を続ける福島県民の現状を知り、改めて被災地に寄り添うこと、地震学の想定を超越した揺れが多発する地震大国日本で、安全安心な原発立地や処分場はあり得ないこと、「原発はクリーン、安価」は神話であり、世界の再生可能エネルギーが主流であることを再認識しました。

脱原発の民意が反映され、鹿児島県知事の三反園訓氏に続き、医師でもある米山隆一氏が新潟県知事になり、政治の世界でも脱原発の流れが広がっています。

私たち医療者は、かけがえのない地球上のあらゆる命をまもるため、核兵器廃絶、脱原発を実現させる運動の一翼を担うことを決意し、あらゆる人々と共に歩むことを表明します。

2016年11月6日

第27回核戦争に反対し、核兵器の廃絶を求める医師・医学者のつどいin

宮城 参加者一同

 

 

 

 

宮城県内の医師、歯科医師のみなさん、核廃絶と脱原発のため共に考え、行動しましょう!

サポート会員制を新設。医学生、研修医のみなさん ぜひサポート会員になって共に考えよう!

ご入会・問い合わせ MAIL  miyagi-hok@doc-net.or.jp

核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会規約(運営要綱)

1989年4月15日制定

2012年2月18日改正

2013年2月9日改正

2020年2月8日改正

1、本会は、「核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会」と称し、事務所を当分の間、宮城県保険医協会におく。

2、本会の目的は、核戦争防止と脱原発のために、ヒューマニズムに基づき、医師として可能な限り努力を払うことにある。

3、本会は、核戦争防止ならびに脱原発の活動をする宮城県下の医師・歯科医師を中心に構成する。

4、本会は次の事業をおこなう。

イ)核戦争の悲惨さを訴え、核兵器廃絶をめざすために研究会、講演会、出版、被爆記録映画等の上映などの活動をおこなう。

ロ)核兵器廃絶署名への協力。

ハ)被爆者との連携を密接にする。

ニ)他都道府県の同趣旨の医師の会と連携を保ちつつ、「核戦争防止国際医師会議」(IPPNW)の活動に協力する。

ホ)脱原発の活動をすすめる。

5、本会は、特定の政党または宗教のための活動はおこなわない。

6、本会に役員として若干名の代表および運営委員をおき、規約に従って活動する。役員は総会で選出し、任期は2年とする。

7、総会は年1回以上開催する。総会は正会員の1/3以上の出席(委任状を含む)により成立するものとする。

8、本会は、正会員とサポート会員(医学生・研修医)をおき、会費および寄付金によって運営される。正会員会費は年額5000円とする。

9、本規約の変更は総会でおこなう。

10、本規約は、2020年2月8日より発行する。

代表   大窪豊、杉目博厚
運営委員 刈田啓史郎、佐藤行夫、島和雄、高橋征、矢崎とも子
監査   神久和

問い合わせ MAIL  miyagi-hok@doc-net.or.jp

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