理事長挨拶

(2024年10月)

今回の総選挙にあたって

理事長 井上 博之

 石破首相による異例の総選挙です。「言行不一致だ」と非難されながらも実行されてしまいました。政権発足から戦後最短期間での解散・総選挙です。
宮城県保険医協会としては、これまでのような、総選挙への取り組みは適いません。残念ながら、各政党や各候補者へのアンケートも実施する時間的ゆとりがありません。それでも、総選挙は明日の政治を大きく左右するとても大事な選挙として無視できません。
今回の選挙に臨む宮城県保険医協会の方針を明らかにしておきます。選挙は、保険医の要求を実現する上でとても大切な機会です。いつもなら、事前に選挙に臨む要求事項を決めるのですが、今回はその時間がありませんでした。そこで、今年5月25日開催の当会定期総会の決議から、国政に関する要求を抜き出してみました。

「2024年12月に現行の健康保険証を廃止するとの政府方針は撤回し、存続させること。」
「地域医療を守るため、診療報酬を抜本的に引き上げるとともに、医科歯科格差をなくすこと。」
「75歳以上の窓口負担2割化を中止し、患者窓口負担を引き下げること。」
「消費税率を引き下げ、医療にはゼロ税率を適用すること。」
「女川原発をはじめとする全ての原発を廃炉とし、再生可能エネルギー政策へ抜本的に転換すること。」
「防衛費の大幅増を中止し、社会保障費の拡充を図ること。」
「人命を守る医師、歯科医師の団体としてロシアのウクライナ武力侵攻およびイスラエルとハマスの軍事衝突に抗議し、外交的解決を強く求めるとともに、人権尊重、平和主義、民主主義に基づく日本国憲法を堅持すること。」

 制約のある選挙戦ですが、これらの要求実現のため、選挙後、新しく選出された議員への要請や懇談を求めていくつもりです。
当会の国政選挙への取り組み方は従来通りです。「保険医の要求実現を全ての政党や候補者に働きかける。特定の政党、候補者に対する支持・不支持の機関決定は行わない。会員の思想、信条、政治活動を保障する。」を基本に臨みます。
総選挙を通じて国民・県民の政治への参加が進み、投票率が高まることも期待するところです。皆さん、投票に行きましょう。

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