女川原発過酷事故における原発事故の避難計画調査結果を基に県要請および県議会議員、報道機関へレクチャー


女川原発過酷事故における避難計画
作成はわずか2施設
県の責任と策定主導を要請

 当会は1月20日、作年7月に実施した医療機関・福祉施設における原発事故の避難計画調査の結果を基に「女川原子力発電所過酷事故時における避難計画に関する」要望書を県に提出しました。島和雄副理事長、高橋征理事らが宮城県庁を訪れ、環境生活部原子力安全対策課の職員2名が対応しました。1面左上
 要請では、避難計画についての調査の結果から、避難計画を「作成」と回答した医療機関・福祉施設が43件中2件であり、昨年の調査に比べ1件しか増えていないことが明らかになったと報告。要望項目(①避難受け入れ体制②意見交換・説明会③避難車輌の確保④連携の確立)について説明し、当協会の調査は43件の回答であったが、回答がなかった機関・施設等の状況等も含め、県で避難計画策定の状況を把握し、直接調査を実施してほしいと要望しました。
 要望内容に対して県の担当職員は、「配慮が必要な方の避難については重要だと考えている。1面県要請にはマスコミも同席この点に関しては、県だけで対応するのではなく、国(内閣府)等の関係機関と連携して取り組むべきだと考える」と回答しました。それに対し協会は、「県は、国と市町の両方の立場を加味できる位置にあり、リーダーシップを発揮しやすいと思われる。避難計画の根拠と責任性を明確にし、県で主導していただきたい」と求めました。

調査結果で県議と懇談
報道各社へのレクチャーも

 同日には、女性弁護士でつくる「脱原発ひまわりネット」と合同で、県議会議員への説明・懇談会を開催しました。みやぎ県民の声所属の佐々木功悦議員が仲介役を担い、みやぎ県民の声、日本共産党、社民党、無所属の議員17名が参加しました。
 懇談で、当会は原発事故時における避難計画調査の結果報告と県知事宛に要望書を提出した経緯等について報告しました。脱原発ひまわりネットからは、地域防災計画に関し、県へ質問を続けてきた内容の紹介と要保護者の避難に関する責任の所在等、問題点について説明しました。1面県議会議員との懇談
 参加した議員からは「2団体の話を聴いて、広域避難の在り方が切迫していると実感した。原発で事故が起きた時、特に寝たきりの方や介護を支える方の心身の状況を考えると県の対応は無責任だと思う」との感想や、「昨年9月に県へ医療機関・介護福祉施設等の避難計画について実態を把握しているのかと質問したところ、県の保健福祉部では『把握できていない』と回答した。『対象機関・施設を対象にアンケートを実施する等避難計画の作成を促していきたい。その為には、県として全国の先進例などを示したい』としていたが、その後の対応について、県に再度確認したい」という意見などが出されました。また、県への要望書提出後、県庁舎内にある宮城県政記者クラブにて、原発事故の避難計画調査の結果等について発表し、河北新報に掲載されたほかNHKや仙台放送等で報道されました。

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