ワークショップ&交流会を開催
ふろしき活用術を実演
当会は10月13日に協会会員研修ルームにて「“包んで”楽しむ! ふろしきワークショップ」を開催し、会員など13人が参加しました。「心を折り結び、包む専門家」である佐藤美枝氏を講師に迎え、ふろしきの活用術について実演を交えながら講演しました。終了後は交流会も開催し、お弁当を食べながら楽しく交流しました。参加した沼崎好子会員より感想が寄せられました。
ふろしきワークショップ&交流会に出席して
眼科・多賀城市 沼崎 好子
仲の良い5人姉妹だった母は、お祝いの内祝いとしてお互いにふろしきのやりとりをすることが多く、昔から実家には絹の美しい柄のもの、ふとんも包める大判の唐草模様の木綿のもの等が身近にあり、母は重宝して使っておりました。
母は仕事をやめてからは、手仕事に夢中になりました。手さげ袋やきんちゃく袋を作る時、素材としてふろしきを使ったりしていました。
私はふろしきを購入したことはありませんが、母が亡くなり実家の整理をしているときにタンスの中から和風の花柄、伝統柄、モダンな柄、江戸風の粋な柄等の新品のふろしきを見つけました。私が譲り受けたものの、私の家のタンスに入れたままとなってしまいました。そんなとき、協会のふろしき講座を見つけ、喜んで出席させていただきました。
講師は専門学校やカルチャースクール等で活躍の、お包みの専門家である佐藤美枝先生。女川生まれの先生は震災後、被災地を中心に200回以上「ふろしきの包み方」のボランティア講座を開き、「心を折り結び、包む専門家」としてふろしきの面白さを伝えている方でもあります。
始めに、縦結びにならない結び方を習い、ふろしきの名の由来、日本人の美意識にも触れた後、いろいろな包み方を教えていただきました。
四角の布を対角線の角同士で結ぶことしか頭になかった私は、隣の角同士を結んでもおもしろいことを教えていただき、目からウロコでした。
例えば、
・エプロン代わりに腰にまわし、後ろで結び、たれを折り返す。折り返さず、たれの部分の2角を手で持ち、山菜採り時の袋の代わりに山菜を入れても可。
・長スカーフ(大)の短辺の2角を1カ所のみ結ぶ。輪の中に片腕を通す。残った部分を素敵にさっと両肩に回し、パリのマダム風に優雅に。
・雨対策に、はっ水加工されたふろしきは驚くほど水をはじく。濡れずに済む。
私の医院は震災の津波が2階天井まで押し寄せ、大被害を被りましたが、このような知恵があったら寒い日も、絶望的な思いで片付けをするときも、布1枚で少しは心和ませることができたと感じました。
ふろしきの結び方で、リュック、かばん、帽子等立体的なものに変化させる技にびっくり。すいか結び、瓶結び、お弁当結び等、たくさん見せていただきました。奥が深いです。
交流会にも出席させていただき、お弁当を食べながら先生方と楽しい一時を過ごすことができました。
最近新聞にパリで日本のふろしきの展覧会が「結ぶ、つつむ、贈る」をコンセプトに11月に開催されると出ていました。また、テレビの『マツコの知らない世界』という番組で、ふろしきの話題もありました。
楽しい有意義な会に出席できました。ありがとうございました。日常生活に生かしていきたいと思いました。