歯科医療機関が抱える金パラ逆ザヤ問題について、以下の要請書を厚生労働大臣へ提出しました。
厚生労働大臣
加藤 勝信 殿2019年10月29日
宮城県保険医協会
理事長 井上博之歯科医療機関が抱える金パラ逆ザヤ問題解消を求める
緊急要望書
私たち宮城県保険医協会は、歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金パラ)の市場価格高騰が、歯科医療機関の経営圧迫に拍車をかけており、患者に良質な医療を提供する上で極めて問題があるとして、2019年5月に「歯科医療機関が抱える歯科鋳造用金銀パラジウム合金の価格高騰問題への緊急対応を求める要請書」を提出致しました。
その後、10月改定で金パラの材料価格を、現行の1グラム1,458円から1,675円に引き上げることが告示されました。
当協会では、金パラの市場価格が保険告示価格を上回る問題について、歯科会員意識調査を実施しました。
本調査の結果より、回答会員の大多数が、「この間の金パラの保険告示価格据え置きにおける影響を受けた」、「10月から歯科用金属の材料価格が変更になるが、金パラの『逆ザヤ』は解消されない」、「歯科医療機関が抱える金パラの『逆ザヤ』問題について緊急な対策が必要」と考えていることが明らかになりました。
10月改定後も、歯科医療機関に「逆ザヤ」を押し付ける現状は、続いています。これらの問題を早急に解消するために、以下の通り要望致します。一.金パラの市場価格と現行告示価格との乖離を改善し、急激な価格変動へ対応出来るシステムを早急に構築すること
二.金パラ告示価格改定に関する市場価格調査結果や材料料決定のプロセスと根拠を明らかにすること
以上