(2022年2月)
新型コロナウイルス感染「第6波」に際して
理事長 井上 博之
新型コロナウイルス感染拡大は「第6波」の様相です。当会が加盟する全国保険医団体連合会(保団連)は、このような急激な感染者の増加やそれに伴う医療提供体制のひっ迫について、しっかりした対策を求め、先月13日に、政府に緊急要望書を提出しました。そこでは、①ワクチン接種を含めた予防の徹底、②検査の徹底による感染者の把握、③治療体制の確保・充実を求めました。
感染対策に留意しながらの日常診療を継続しつつ、発熱外来やワクチン接種にも対応いただいている会員の先生方、本当にご苦労様です。このような状況下にあっても、当会は必要な医療運動を推進していきます。
4月の診療報酬改定の中身が明らかになってきました。本体はプラス0.43%、全体ではマイナス0.94%の改定率です。これには「介護の処遇改善」や「不妊治療の保険適用」が含まれるため、差し引いて医療全体に利用できるのはプラス0.23%にしか過ぎません。これではとても医療現場の改善に届きません。さらに、内容的にもさまざまな問題がある改定内容となっており、今後改善を申し入れていきます。
当会は、広く県民の皆さんとともに、75歳以上の医療費窓口負担2割化をしないよう強く求めてきました。しかし、政府は来年度予算編成に、今年10月からの負担増を盛り込みました。昨年の通常国会で法律は通っていますが、実施時期は変えられます。過去に70~74歳の窓口負担2割化を6年間実施凍結させた経験があります。国会への強い働きかけがポイントです。7月に予定されている参議院選挙が大事です。この問題を、選挙の争点に押し上げる努力をしたいと思います。国会議員との懇談や要請にも引き続き取り組んでまいります。
皆様からの、当会の活動についての、ご意見やご要望をお待ちしております。