〈談話〉
被災者の医療費等窓口負担免除の再開にあたって
2014年4月1日
宮城県保険医協会
理事長 北村龍男今日、宮城県内の全市町村で、国保と後期高齢者医療・介護保険利用料について、被災者の負担免除が再開された。国の市町村国保への財政支援強化を受けて、一度打ち切った措置が再開されたことは大いに歓迎したい。
しかし、大きな問題が残った。対象者が五分の一程度に絞り込まれたことで、被災者の間に新たな格差が持ち込まれ、足並みを揃えて復興に励もうとする被災者間に亀裂をもたらすことが懸念される。
宮城県の独自の財政努力がなされれば、対象者を拡げ、多くの医療を必要としている被災者が救われる可能性がある。
さらに、今回免除を受けられるようになるのは、国保加入者や後期高齢者医療などに限られ、他の保険加入者は対象とならない。すでに、被災1年後より始まっていたことであるが、被災者の中に持ち込まれた格差は残されたままである。医療費負担免除による被災者生活支援は、対象者を広げ平等に行われる必要がある。国が被災地の実情を見て、震災特例措置を必要な時期まで続けるよう、改めて強く要求したい。
医療費負担免除を打ち切られた宮城県での苦い経験を見直し、今後全国で起こりうる災害時への教訓としてもらいたい。国の災害復興策の中に、医療費負担免除措置をしっかりと位置づけられることを望む。
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