緊急要請書「国民との約束を守り、TPP交渉からの即時撤退を求めます 」


TPP(環太平洋経済連携協定)交渉が「大筋合意」に向け、動きが活発化してきていることを受け協会は、5月15日付けで下記の即時撤退を求める要請書を内閣総理大臣、担当大臣および県選出の国会議員へ提出しました。

内閣総理大臣 安倍晋三 殿
TPP担当大臣  甘利 明 殿
国会議員各位

2014年5月15日
宮城県保険医協会
理事長 北村龍男

緊急要請

国民との約束を守り、TPP交渉からの即時撤退を求めます

拝啓 貴職におかれましては、日頃より果たされている重責に心より敬意を表します。
 私ども宮城県保険医協会は、宮城県の医科・歯科保険医約1630人で構成し、国民医療の向上と保険医の経営と権利を守るため活動している団体です。
 また、TPP交渉は、5月12日~15日にベトナムで首席交渉間会合、19日~20日にシンガポールで閣僚会合が行われる予定で、引き続き「大筋合意」に向けた動きが活発化しています。
 私たち医師・歯科医師は、TPP参加により、我が国の国民皆保険制度が動揺しかねないことを懸念しています。TPP交渉とも呼応して、規制改革会議、産業競争力会議などから混合診療の拡大や全面解禁を図る動きも見受けられる中、皆保険の形骸化に向けた動きを極めて危惧するものです。
 TPP交渉では、知的財産権の分野で「診断、治療方法の特許対象化」「ジェネリック医薬品規制」等が議論されてきました。もし、アメリカの要求どおりになれば、⑴診断や治療を行う際に特許権者の許諾を求めなければならなくなる、⑵新たに特許使用料が発生し、医療費が高騰する、⑶ジェネリック医薬品の製造が困難になる、などが懸念されます。医療行為や医薬品の保険収載が困難になり、国民皆保険が崩されます。この間の日米二国間協議を見ても分かるようにこれ以上交渉を続ければ、日本は「譲歩」するばかりです。もはや交渉からの撤退こそ国民皆保険を守る道です。
 私たちは、日本がただちにTPP交渉から撤退することを求めます。

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