宮城県保険医協会
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県政を問う 第1回「被災者、子どもに目を向けない県政は、県民不在の県政の表徴」
Posted on
2017年10月10日
by
adminhok
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県政を問う 第1回
「被災者、子どもに目を向けない県政は、県民不在の県政の表徴」
東日本大震災復旧・復興みやぎ県民センター代表世話人 綱島不二雄
村井知事の目線は、任期を重ねる度に、県民から離れているように感じます。とくに、大震災からの復興に見せた知事の目線は、明らかに被災者を離れ、もっぱら国政の遂行に向けられました。被災者は県民です。被災者への目線を持たない県政は、当然県民不在の県政となります。断じて許してはなりません。
今回の大震災からの復興で見えた知事の目線を、いのち、住まい、教育について見てみます。
被災者の医療費窓口負担ゼロは、それを継続している岩手では、負担は県・市町村が折半しています。「宮城より交通不便なところに居住する被災者がともかく受診をつづけています。このことはまさに、この制度の社会的効果が高いことの証明です」(久保慶祐:釜石・大船渡保健所長「東日本大震災後の公衆衛生上の課題への対応」日本公衆衛生協会所収2016.3)と述べていますが、宮城では県は一切関与せず、9市町でかろうじて実施されているにとどまっています。
住まいに関しては、岩手では、県40%、市町村50%の割合で、県は主に高層住宅、市町村は、主に木造中心の平屋、低層住宅を建てています。さらに内陸部の都市に、移住している被災者の要望を受け、関係町村と相談の上、災害公営住宅を建設しています。宮城では県は災害公営住宅建設には関与していないのです。
2011年3月、岩手では「被災した子どもに寄りそって復興を」として、教員の人事移動は行いませんでした。子どもたちは、大好きな先生と一緒に苦しい状況を乗り越えました。宮城では、人事移動を強行しました。当面併任という方針が、先生方、とくに子どもたちにどういう影響を与えたか一顧だにしていません。
村井知事の目線は、まったく県民に向けられていないこと、そしてとみに強権的になっていることは、ごく最近の動きからも充分に見てとれます。「被災者、そして県民、子どもに目を向けない県政」は、終わらせねばなりません。未来は、子どもたちにかかっているのですから。
宮城保険医新聞8・25(1630)号掲載
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