歯科鋳造用金銀パラジウム合金の価格高騰に対し、以下の要請書を厚生労働大臣および宮城県選出国会議員へ提出しました。
厚生労働大臣
根本 匠 殿2019年5月8日
宮城県保険医協会
理事長 井上博之歯科医療機関が抱える歯科鋳造用金銀パラジウム合金の価格高騰問題への緊急対応を求める要請書
歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金パラ)の市場価格が高騰し続け、歯科医療機関の経営圧迫に拍車をかけています。
このような異常事態にも関わらず、金パラ保険告示価格の4月の随時改定は見送られました。歯科医療機関に医療材料料の「逆ザヤ」を押し付ける現状となっています。
根本的な問題は、歯科医療機関は金銀パラジウムの「合金」としての市場価格で購入しているのに対し、6ヵ月ごとに行われる随時改定では合金価格ではなく、金、銀、パラジウムそれぞれの「素材価格」を調査しているために、市場価格と素材価格に乖離が生じている(合金価格の方が素材価格より高価になる)点にあります。この間、告示価格改定方法の見直し等もおこなわれてきましたが、逆ざやを現場に負わせている現状は変わりありません。急激な価格変動へ対応出来るシステムにすべきです。
現在の金銀パラジウム合金の市場価格と現行告示価格との隔たりは顕著で、福岡県歯科保険医協会の試算では約37%上昇しており、歯科医療機関の負担は限界に達しています。
患者に良質な医療を提供する上で、極めて問題です。金銀パラジウム合金の市場価格と現行告示価格との乖離を改善し、緊急に対応するよう求めます。以上