要望書「医療体制確保のため、4、5月診療分の減収額に応じた支援金の支給を」


2020年6月11日

内閣総理大臣 安倍 晋三 殿
厚生労働大臣 加藤 勝信 殿
宮城県選出国会議員 各位

宮城県保険医協会
理事長 井上博之

医療体制確保のため、4、5月診療分の減収額に応じた支援金の支給を

前略
国政の重責を担ってのご尽力に敬意を表します。
当会は、宮城県内の医師・歯科医師1630人で構成し、国民医療の向上と保険医の生活と権利を守るために活動している団体です。
 新型コロナウイルス感染に伴う4、5月診療分の減収により、医療機関経営が深刻な事態を迎えています。「このままでは経済的な医療崩壊が起きる」「看護師の夏のボーナスをカットせざるを得ない」などの声も聞かれます。
 国会審議がはじまった第2次補正予算案には、4、5月診療分の減収補填対策がまったく含まれていません。
 政府は、6月下旬の4月分診療報酬の支払い時に、減収分について5月診療分の一部を概算前払いすることを決定しました。しかし、融資等を受けて、7月以降に前払い分は返金しなくてはなりません。さらに、5月診療分の減収には、救済策はなしです。コロナ感染と必死にたたかった医療機関に対して、「減収は借金で補填しろ」という対応はあまりにも冷たいものと言わざるを得ません。
 日医、日歯、病院団体は「災害時と同様に前年度の診療報酬支払額に基づく概算請求」を求めてきましたが、政府は「災害時とは違う」として実施を拒否してきました。
 政府の「概算前払い」の申請は、6月5日で締め切られました。申請した医療機関は、わずかであると伝えられています。
 第2波に備えて、感染者への医療体制とともに、通常の医療体制の確保が急務です。この点では、感染者の受け入れの有無にかかわらず、減収に苦しむ医療機関への財政支援が求められています。
 上記のことをふまえて、第2次補正予算案の審議で以下の事項の実施を強く求めます。

草々

一、4月、5月診療分の減収額に応じた医療機関への支援金を第2次補正予算に盛り込むこと

一、6月以降については、診療報酬の引き上げなど医療体制確保のための措置を速やかにおこなうこと

以上

 

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