2021年6月7日
【声明】
東京オリンピック・パラリンピックの中止を決断し、
新型コロナウイルスの収束に全力を尽くすよう求めます
宮城県保険医協会
理事長 井上博之
東京オリンピックの開幕まで46日となりました。政府からは今日に至っても、安心・安全な大会とするための具体的方策は示されていません。宮城県においてもサッカー競技の開催が予定されており、人の移動による感染拡大が懸念されます。オリンピックは平時の開催でも1万人の医療従事者が必要とされています。感染を抑え込めない今のままでは、選手や大会関係者、観客へのPCR検査、感染者の収容、重症者への対応などこれまで以上に負担が増すことになります。今、多くの医療機関は感染者への対応はもとよりワクチン接種にも忙殺され余裕はほとんどありません。高齢者のワクチン接種さえ終わらず、64歳以下の国民はほとんどがこれからという段階に留まっています。
いまだ日本も世界もパンデミックの最中にあります。このような時に世界最大のスポーツの祭典を開催してよいとは思えません。このまま開催しても感染拡大という負の遺産を残すことにならないか多くの国民が不安を抱いています。東京オリンピック・パラリンピックの中止を求めるオンライン署名は、40万筆を超えています。
政府はオリンピック・パラリンピックの開催中止を決断してください。そして新型コロナウイルスの収束に向け全力を尽くしてください。私たちは宮城県民のいのちと健康を守る医師・歯科医師の団体として要望します。