(2022年12月)
介護保険制度の見直しをめぐって
理事長 井上 博之
政府は、2024年実施予定の介護保険法と介護報酬の改定をめぐって、年内に見直し方針を決めようとしています。すでに見直しの論点が示されています。それによりますと、
①利用料2割・3割負担の対象拡大
②ケアプランの利用者負担化
③施設多床室での室料徴収拡大
④要介護1,2の生活援助を「総合事業」へ移行
⑤被保険者の範囲を40歳未満に引き下げ
⑥一定所得を超える65歳以上の保険料引き上げ
⑦施設入所時の食事・居住費負担軽減対象者の範囲縮小
②ケアプランの利用者負担化
③施設多床室での室料徴収拡大
④要介護1,2の生活援助を「総合事業」へ移行
⑤被保険者の範囲を40歳未満に引き下げ
⑥一定所得を超える65歳以上の保険料引き上げ
⑦施設入所時の食事・居住費負担軽減対象者の範囲縮小
など、利用者の負担増とサ-ビスの利用制限を求めるものばかりです。そして、どれもが介護サービスの低下をもたらすものとなります。10月から実施された、75歳以上窓口負担2割化と共同歩調をとるかのように進められたのでは、要介護高齢者の生活がどうなってしまうのか思いやられます。
当会は、医療も介護も、患者・利用者が安心して使える制度に改善することを求めています。今後介護保険制度については、来年1月からの通常国会で議論されることになります。すでに社会保障推進協議会(社保協)や認知症の人と家族の会が請願署名や要望署名に取り組んでいます。協会や保団連は、来年2月から「医療・介護の負担増を中止し、窓口負担の大幅軽減を求める請願署名」に取り組む予定です。患者・国民の皆さんとともに、医療・介護など政府の社会保障抑制路線を転換させるよう、精一杯の努力を重ねていきたいと思います。社会保障の改善・充実へ、みんなで声を上げ前進を勝ちとっていきましょう。