2015年11月 理事長挨拶


(2015年11月)

医療改善運動に頑張ります


 

理事長 井上 博之

 秋は医療改善運動を推進するときである。

 宮城県では県議会議員選挙が行われ、全国が注目する結果が出た。当協会は、独自の重点要求をまとめ、各候補者にぶつけてみた。肯定的な回答を寄せた、数多くの候補者が県議会議員となった。今後検討されるであろう、県の医療構想や地域包括ケアをめぐる改善要求の実現へ、協力の得られる議員が多くなり、運動の前進に希望が持てるようになった。

 最近の取り組みを報告しておきたい。

 10月22日、東北6県の保険医協会が協力して、厚労省への要請を行った。事前に3つの要望書を提出していた。「子どもの医療費助成制度拡充を求める要望」「東日本大震災被災者の医療費窓口負担金免除等に関する要望」「病床削減計画及び医学部定員削減計画に関する要望」に対する厚労省からの回答があった。宮城協会からも理事と事務局員6名が参加し、要望の根拠などを訴えてきた。要請したからといって、すぐに実現できるものばかりではないが、お互いに真剣な討論を交わしたことは有意義だった。

 11月中に、被災者医療費窓口負担金免除に関するアンケートを実施する。今回は、被災者の一部が災害公営住宅に転居し始めている中で、その医療費をめぐる実態を把握することが目的である。被災者の生活実態を知らないままでは、来年3月末までとなっている現在の免除制度の継続の可否を判断することができないと考えた。

 この間、財務省が主導するかの如く、社会保障削減提案が次々と打ち出されている。これらには、現場から声を強めて抵抗していくことが大事だと、腹に決めているところである。

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