東日本大震災で被災した後期高齢者医療に加入する方の医療費窓口負担免除について、後期高齢者医療費広域連合が2月9日に3月で終了すると発表したことに対し、以下の理事会声明を決定しました。
理事会声明
東日本大震災被災者の後期高齢者医療費一部負担金免除措置打ち切りに抗議し、再検討を求める
震災から5年を迎えてもなお、被災者は多くの困難を抱えたまま、生活再建の途上にある。
当会が実施した被災者アンケートでも、免除が終了した場合、「受診をやめる」「受診回数を減らす」との回答が4割に上り、「免除が続かない場合、自殺を考えている」などの深刻な声も寄せられている。免除が絶たれることになれば、病状悪化や生活破綻など、被災者がより窮地に追い込まれることが強く懸念される。
しかし、宮城県後期高齢者医療広域連合の奥山恵美子連合会長は、2月9日、後期高齢者医療の来年度一部負担金免除措置を実施しない旨の発表をおこない、県内自治体に通知した。
石巻市、気仙沼市、名取市、多賀城市、東松島市、塩釜市、松島町、七ヶ浜町が既に国保の免除継続を決定しており、一方で、多くの疾病を抱える後期高齢者の免除が打ち切りとなれば、不公平感、不条理感がより増大することは明らかである。
当会は、広域連合の発表に抗議し、生活再建に至らない被災者への医療費一部負担金免除措置継続のため、あらゆる手だてを講じ、再検討するよう求める。2016年2月18日
宮城県保険医協会
第9回理事会