内閣総理大臣 安倍 晋三 様
財 務 大臣 麻生 太郎 様
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
経済産業大臣 梶山 弘志 様2020年7月17日
宮城県保険医協会
理事長 井上博之新型コロナウイルス感染症対策
第2波に備えたさらなる物的・経済的支援を求める要望書前略
新型コロナウイルス感染症対策に対するご尽力に敬意を表します。
宮城県保険医協会は、6月19日から医科会員944名に「新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査」を実施し、6月30日までに114名から回答を得ました(回収率12.1%)
集計の結果、93.0%の会員が前年同月比で5月の外来患者が減少していると回答し、5月分の保険診療収入は、93.0%の会員が前年同月比で減少していることがわかりました。保険診療収入が「減った」割合では、「30%未満」(67.9%)と「50%未満」(17.9%)を合わせると、85.8%にのぼりました。
助成金・融資については、「持続化給付金」は67.5%、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」や民間金融期間経由の無利子融資は63.2%、「雇用調整助成金」は64.9%が「申請の『予定なし』」と回答し、「申請したいができない」という回答の中には、「申請要件に達しない」「ローンを抱えている中で無利子とはいえ借入はできない」等の理由が寄せられました。また、福祉医療機構などから融資を受ける保険医療機関を対象に、5月診療分の診療報酬等の概算前払いが認められましたが、「申請した」という回答はなく、「知らなかった」という回答も24.6%ありました。医療物資では、消毒用アルコール、ガウン、エプロン、サージカルマスクが未だ不足している状況も明らかになりました。
このような厳しい経営状況と感染リスクに晒されながら地域の医療機関は、住民の健康を守るため、日々の診療に奮闘しています。政府は第二次補正予算で、「新型コロナ緊急包括支援金」として1.6兆円を充て、「医療従事者への慰労金」「感染拡大防止等の支援」などが盛り込まれましたが、医療機関の減収への補塡策は講じられていません。今後、第2波、第3波の感染拡大が危惧される中で、地域の医療機関の経営困難が続き、閉院や休業、従業員を解雇する医療機関が続出してしまっては本末転倒です。新型コロナウイルス感染者を受入れる医療機関はもちろんのことですが、地域医療を支える全ての医療機関へさらなる物的・経済的支援が求められます。
今回の調査結果を受け、当会は、下記の実施を強く求めるものです。医科・歯科医療機関の経営破綻阻止に向けた対策
一、医療機関が経営に破綻を来さないよう、閉会中審議はもとより臨時国会を早期に開会し、第2次補正予算の予備費の活用、第3次補正予算の編成により、減収額に応じた医療機関への概算払いや支援金の制度を設けるなどの措置を早急におこなうこと。
一、第2波に向けた医療体制確保のため、診療報酬の引き上げなどの措置を速やかにおこなうこと。
一、新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業に関して、
1)対象となるすべての医療従事者に、速やかに、漏れなく確実に交付できる仕組みにすること。
2)申請方法などの手続きは簡素化すること。
3)税法上、非課税扱いであるということを周知すること。一、医療機関等における感染拡大防止等の支援に関して、
1)医療機関は日常的に感染対策を行っていることから、支援金の対象は幅広く認めること。
2)申請方法などの手続きは簡素化し、支援金は迅速、確実に支給すること。一、従業員に支払った休業手当の助成率を、一律10/10とすること。
一、持続化給付金の申請要件の緩和、福祉医療機構の医療貸付事業や日本政策金融公庫貸付などを拡充し、使途の制限を設けず無利子かつ10年以上の返済猶予期間を設定した特例貸付をおこなうこと。手続きを迅速化すること。
新型コロナウイルス感染症患者対策
一、新型コロナウイルス検査の抜本的な改善をおこなうこと。
1)PCR検査実施可能件数の抜本的な拡大を図ること。
2)唾液を検体としたPCR検査など、各医療機関で医師の判断のもと迅速に検査が実施できるようにすること。
3)動線分離や別室診療のための費用を全額補塡するなど、各医療機関が発熱患者に対応できる体制を国の責任でつくること。
4)PCR検査センター運営費用の全額を国が負担すること。また、検体採取に必要な人材、感染防御具・衛生材料等の確保を国・自治体としておこなうこと。
5)新型コロナウイルス抗原検査・抗体検査についても早急に保険導入・公費負担対象とし、精度向上を図ること。一、新型コロナウイルス感染症患者の入院治療を担う病院への十分な手当てをおこなうこと。
1)人員配置および設備配置に見合って、診療報酬のさらなる引き上げを行うこと。
2)新型コロナウイルス感染症患者の治療・看護に必要な感染防御具・衛生材料等の確保を国・自治体としておこなうこと。
3)空床確保に対する補塡をおこなうこと。一、治療薬・ワクチン開発を国として責任をもって進めること。
一般診療継続のための対策
一、医科・歯科医療機関のすべての職員について、公費負担により新型コロナウイルス検査を、定期的に実施できるようにすること。
一、新型コロナウイルス感染症拡大によって施設基準や研修要件が満たせない事態が発生していることから、すべての施設基準および研修要件について、別に厚生労働大臣が定めるまでの間は、要件を満たしているものとして取り扱うこと。
一、医療用マスク、消毒液、ディスポーザブルのガウン、ゴーグルやフェイスシールド、手袋などの確保を国・自治体としておこなうこと。
患者の医療確保
一、低所得者および収入が減少した世帯の医療保険の保険料・窓口での一部負担金の徴収を直ちに猶予し、一定所得以下については免除すること。
1)PCR検査実施可能件数の抜本的な拡大を図るとともに、医師の判断のもと迅速に実施できるようにすること。
一、通常の国保証をすべての加入者に届け、国保資格証明書の交付を止めること。
一、無保険者をなくすこと。当面無保険者であっても新型コロナウイルス検査や通常の医療が受けられるようにし、受療案内を徹底すること。
感染症対策の抜本的強化
一、病院の再編・統合計画、地域医療構想に基づく急性期病床を中心とする病床削減は直ちに中止すること。地域医療構想を前提とした医師・看護師需給計画を抜本的に見直すこと。
一、保健所数の拡大と適切な配置、人材の確保等、改善を図ること。
一、国立感染症研究所を機能強化するなど、感染症に対応できる仕組みを構築すること。
一、地域の各医療機関が十分な感染対策がとれるよう、財政支援をおこなうこと。
宮城県知事 村井 嘉浩 様
2020年7月17日
宮城県保険医協会
理事長 井上博之新型コロナウイルス感染症対策
第2波に備えたさらなる物的・経済的支援を求める要望書
前略
新型コロナウイルス感染症対策に対するご尽力に敬意を表します。
宮城県保険医協会は、6月19日から医科会員944名に「新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査」を実施し、6月30日までに114名から回答を得ました(回収率12.1%)
集計の結果、93.0%の会員が前年同月比で5月の外来患者が減少していると回答し、5月分の保険診療収入は、93.0%の会員が前年同月比で減少していることがわかりました。保険診療収入が「減った」割合では、「30%未満」(67.9%)と「50%未満」(17.9%)を合わせると、85.8%にのぼりました。
助成金・融資については、「持続化給付金」は67.5%、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」や民間金融期間経由の無利子融資は63.2%、「雇用調整助成金」は64.9%が「申請の『予定なし』」と回答し、「申請したいができない」という回答の中には、「申請要件に達しない」「ローンを抱えている中で無利子とはいえ借入はできない」等の理由が寄せられました。また、福祉医療機構などから融資を受ける保険医療機関を対象に、5月診療分の診療報酬等の概算前払いが認められましたが、「申請した」という回答はなく、「知らなかった」という回答も24.6%ありました。医療物資では、消毒用アルコール、ガウン、エプロン、サージカルマスクが未だ不足している状況も明らかになりました。
このような厳しい経営状況と感染リスクに晒されながら地域の医療機関は、住民の健康を守るため、日々の診療に奮闘しています。政府は第二次補正予算で、「新型コロナ緊急包括支援金」として1.6兆円を充て、「医療従事者への慰労金」「感染拡大防止等の支援」などが盛り込まれましたが、医療機関の減収への補塡策は講じられていません。今後、第2波、第3波の感染拡大が危惧される中で、地域の医療機関の経営困難が続き、閉院や休業、従業員を解雇する医療機関が続出してしまっては本末転倒です。新型コロナウイルス感染者を受入れる医療機関はもちろんのことですが、地域医療を支える全ての医療機関へさらなる物的・経済的支援が求められます。
今回の調査結果を受け、当会は、下記の実施を強く求めるものです。医科・歯科医療機関の経営破綻阻止と一般診療継続のための緊急対策
一、医療機関が経営に破綻を来さないよう、支援金の制度を設けるなどの独自措置を早急におこなうこと。
一、医療用マスク、消毒液、ディスポーザブルのガウン、ゴーグルやフェイスシールド、手袋などの確保を宮城県が責任をもっておこなうこと。
一、各医療機関が発熱患者に対応できる体制をつくるため、動線分離や別室診療のための費用を補塡する独自の給付金を創設し支給すること。
患者の医療確保
一、低所得者および収入が減少した世帯の医療保険の保険料・窓口での一部負担金の徴収を直ちに猶予し、一定所得以下については免除すること。
一、通常の国保証をすべての加入者に届け、国保資格証明書の交付を止めること。
一、無保険者をなくすこと。当面無保険者であっても新型コロナウイルス検査や通常の医療が受けられるようにし、受療案内を徹底すること。
仙台市長 郡 和子 様
2020年8月18日
宮城県保険医協会
理事長 井上博之新型コロナウイルス感染症対策
第2波に備えたさらなる物的・経済的支援を求める要望書
前略
新型コロナウイルス感染症対策に対するご尽力に敬意を表します。
宮城県保険医協会は、6月19日から医科会員944名に「新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査」を実施し、6月30日までに114名から回答を得ました(回収率12.1%)
集計の結果、93.0%の会員が前年同月比で5月の外来患者が減少したと回答し、5月分の保険診療収入も、93.0%の会員が減少したことがわかりました。保険診療収入が「減った」割合が30%以上だった会員は、23.6%を占めていました。
助成金・融資については、「持続化給付金」は67.5%、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」や民間金融期間経由の無利子融資は63.2%、「雇用調整助成金」は64.9%が「申請の『予定なし』」と回答し、「申請したいができない」という回答の中には、「申請要件に達しない」「ローンを抱えている中で無利子とはいえ借入はできない」等の理由が寄せられました。また、福祉医療機構などから融資を受ける保険医療機関を対象に、5月診療分の診療報酬等の概算前払いが認められましたが、「申請した」という回答はなく、「知らなかった」という回答が24.6%ありました。医療物資では、消毒用アルコール、ガウン、エプロン、サージカルマスクが未だ不足している状況も明らかになりました。
このような厳しい経営状況と感染リスクに晒されながら地域の医療機関は、住民の健康を守るため、日々の診療に奮闘しています。政府は第二次補正予算で、「新型コロナ緊急包括支援金」として1.6兆円を充て、「医療従事者への慰労金」「感染拡大防止等の支援」などが盛り込まれましたが、医療機関の減収への補塡策は講じられていません。第二次補正予算を受け、独自に慰労金や支援金を創設する自治体もあり、県内でも角田、登米、村田、亘理、山元の2市3町(8/6現在)が独自に給付金の交付を検討しています。今後、第二波、第三波の感染拡大が危惧される中で、地域の医療機関の経営困難が続き、閉院や休業、従業員を解雇する医療機関が続出する心配があります。新型コロナウイルス感染者を受入れる医療機関はもちろんのことですが、地域医療を支える全ての医療機関へさらなる物的・経済的支援が求められます。
今回の調査結果を受け、当会は、仙台市に対し下記の実施を強く求めるものです。医科・歯科医療機関の経営破綻阻止と一般診療継続のための緊急対策
一、医療機関が経営に破綻を来さないよう、支援金の制度を設けるなどの仙台市独自の措置を早急におこなうこと。
一、各医療機関が発熱患者に対応できる体制をつくるため、動線分離や別室診療のための費用を補塡する独自の給付金を創設し支給すること。
一、医療用マスク、消毒液、ディスポーザブルのガウン、ゴーグルやフェイスシールド、手袋などの確保を仙台市が責任をもっておこなうこと。
患者の医療確保
一、低所得者および収入が減少した世帯の医療保険の保険料・窓口での一部負担金の徴収を直ちに猶予し、一定所得以下については免除すること。
一、通常の国保証をすべての加入者に届け、国保資格証明書の交付を止めること。
一、無保険者をなくすこと。当面無保険者であっても新型コロナウイルス検査や通常の医療が受けられるようにし、受療案内を徹底すること。
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